安心・安全で高い効果が期待できる塩野義製薬新型コロナ治療薬が今春中にも実用化か

対策
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政府、塩野義製薬新型コロナ治療薬を「条件付き早期承認制度」の適用の検討

政府は、塩野義製薬が開発中の新型コロナウイルスの軽症者向け飲み薬について、最終段階の治験完了前の実用化を可能とする「条件付き早期承認制度」の適用の検討に入りました。

数百人規模の中間解析で顕著な有効性が確認されることなどを条件に適用することを想定し、治療薬の「条件付き早期承認制度」の適用を行う予定です。治療薬は買い上げる方向で調整しており、条件が整えば今春中にも実用化される可能性があります。

特例承認

医薬品の承認については、米国など主要国で実用化済みの海外製のものには特例承認が適用されるが、国産は対象外となっています。

政府は今国会に医薬品医療機器法(薬機法)改正案を提出し、治験の途中段階でも安全性を確認した上で有効性が推定されれば緊急承認できる新制度を設ける方針でいます。この法案が、成立すれば有効性の確認を求める現行制度より早期の実用化が可能となります。しかし、塩野義の治療薬には間に合いません。

条件付き早期承認

条件付き早期承認は、患者が少ないなどの理由から最終段階の治験の早期完了が難しい医薬品について、一定の安全性・有効性の確認と、実用化後のデータの追加提出などを条件に、治験の途中段階での申請・承認を認める制度です。厚生労働省は新型コロナの治療薬も対象となり得るとみています。

塩野義製薬は昨年9月末に最終段階の治験を開始しました。このうち患者69人を対象とした先行した治験で、治療薬候補を投与した患者の体内のウイルス量低下が早かったとするデータを公表しました。

現在、2000人規模の治験を進めていますが、この治験の中間解析で「顕著な差が出た場合」(幹部)に適用対象とすることを検討しています。

今月末から来月初めにも、国内への供給開始

岸田総理は、「臨床試験で安全性、そして有効性が示された場合には『条件付き承認制度』も含めて、あらゆる手法の活用を視野に迅速に審査を行ってまいりたい」と述べました。

塩野義製薬は、厚労省の承認が得られれば、今月末から来月初めにも、国内への供給開始を目指したいとしています。

条件が整えば今春中にも実用化される可能性があります。

臨床試験の結果63~80%患者が減少

臨床試験では、日本人成人を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験であり、塩野義製コロナ治療薬を1日1回、5日間経口投与した際の抗ウイルス効果ならびに安全性を評価します。結果に関する要約は以下のとおりです。

・  プラセボ群と比較してS-217622群で速やかなウイルス減少効果が確認された。
・ プラセボ群と比較してS-217622群で速やかにウイルス力価陽性患者の割合が減少した。
・  本治験において、高度な有害事象も重篤な有害事象も確認されず、忍容性が確認された。

塩野義製薬の治療薬は感染初期の患者向けで、昨年9月から最終段階の治験を始めています。日本人を対象とした偽薬との比較試験では、1日1回、5日間投与。治療薬を飲んだグループは、3回投与後、偽薬のグループに比べて、感染力のあるウイルスを持つ患者の割合が63~80%減少しました。

投与による人体への重篤な有害事象は確認されていません。

新型コロナの経口治療薬

米メルク社製のコロナ治療薬「モルヌピラビル」

モルヌピラビルは、インフルエンザ治療薬として開発された経口活性がある実験的な抗ウイルス薬である。商品名はラゲブリオ。合成ヌクレオシド誘導体N4-ヒドロキシシチジンのプロドラッグであり、ウイルスのRNA複製時に複製障害を生じさせることで、抗ウイルス作用を発揮する。 ウィキペディア

妊婦と妊娠している可能性のある人には投与できません。また、アメリカでは骨の発達に影響があるとして17歳未満には使用できません。

さらに、アメリカでは「重症化リスクの高い成人、他の治療法が選択できない場合に処方」することになっています。最終手段として飲む薬であり、誰でも飲むような薬ではありません。

*ファイザー製の経口薬もありますが、他の薬との飲み合わせが難しく簡単に利用できません。

安心安全な国産新型コロナワクチン・経口治療薬を待ち望む

今回発表された塩野義製薬の新型コロナ経口治療薬は、特に副作用は今のところ見つかっていません。海外製の治療薬と比較して、妊婦や基礎疾患のある患者にも投与できると期待されます。また、体格の大きな西洋人でなく日本の製薬企業が日本人を治験対象とし治験を済ませた日本人向けの薬である点が安心材料です。

現在日本で利用が認められている外国製治療薬は、海外で承認されたものにすぎず、同じものを日本のメーカーが作って申請しても日本では承認されないことも考えられます。

塩野義製薬のこの薬は副作用もないみたいなので外国製の経口薬よりも安心して使えそうです。より安価に提供し、誰でも陽性になったらすぐに使えるようになってほしいものです。

塩野義製薬は、承認が得られた時に備えて、すでに生産を始めていて、3月までに100万人分の供給をできる体制を整えているということです。

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