ウイルスや病原菌などの体にとっての異物が体内に侵入すると、体の免疫システムが働き、侵入してきた異物から体を守ってくれます。
逆に、疲れやストレスなど健康でなくなると、免疫システムが正常に働かないで、がんやインフルエンザなどの様々な病気にかかりやすくなってしまいます。日常生活のちょっとした心がけ、いつでも免疫システムが正常に働くように健康を維持するようにしましょう。
免疫システムが正常に働くように健康を維持する
笑い
楽観的思考の人は、心理ストレスを和らげてくれます。免疫細胞の活性を維持することができます。
温める
低体温だと免疫細胞の活動性も低下します。汗をかかない程度に体をほどよく温める工夫をしましょう。
適度な運動
運動する日数が多いほど風邪をひく日数も少なく、重症度も低です。激しすぎる運動も、運動不足も免疫を落としますが、汗を軽くかく程度の適度な運動を習慣化したいものです。
バランスの良い食事
免疫細胞そのものを活性化させるために必要な栄養素もあります。タンパク質は、細胞の主要な成分ですので、豆腐、肉、乳類などの良質のタンパク質を摂取することで、免疫細胞の働きを良くしてくれます。さらに、ビタミンAやビタミンEなどのビタミン類、亜鉛やセレン、銅、マンガンなどのミネラル類、コレステロールなども、免疫細胞の強化には必須の栄養素です。
免疫機能が弱まることで染症のリスクが高まる
健康だと思っていても、知らないうちに免疫機能が弱まっていることがあります。どんな点に気をつけたらよいのか免疫機能が弱まる原因について見てみましょう。
高齢者、乳幼児や妊婦は免疫細胞が低下
高齢者
加齢とともに免疫細胞を作る力が落ち、免疫細胞が減ります。さらに、新たに生まれた免疫細胞自体の機能も若いころより低くなります。
乳児
生後6カ月ごろにはママからもらった免疫がきれ、病気にもかかりやすくなります。子どもは大人に比べて抵抗力が弱いため、インフルエンザやO-157などの感染症にかかるリスクが高いです。
新生児は母親にもらったIgAなどで守られていますが、6か月程度でその効力が切れます。その後は、自分の免疫でウイルスや細菌から体を守る必要があります。
しかし、免疫は様々な異物や病原体などに曝されながら徐々に獲得していくものです。乳幼児らは免疫を獲得する過程にあるため、感染症にかかりやすいのです。
妊婦
妊娠中も免疫機能が下がります。これは、妊娠中はホルモンのバランスが崩れる、つわりなどで食事が摂れず、栄養状態が悪くなる、睡眠不足になりやすい、ストレスを感じやすいなど、免疫システムが正常に働かなくライフスタイルに陥りがちだからです。
激しい運動はかえって抵抗力を弱めます
激しい運動をすると筋肉が損傷し、それを修復しようとして免疫細胞が働きます。運動後、腫れや痛みといった炎症が起きます。だが、日常的に過酷なトレーニングを続けていると、体はなるべく炎症を起こさないように免疫反応を抑えるようになるのです。
強いストレス
強いストレスを受けると自律神経のバランスが乱れ、IgA分泌が低下するなど免疫機能の働きが弱まります。たとえば、学生なども試験などの高いストレスを受ける時期にはIgAが低下します。
冷え
冷えも慢性ストレスの一つです。体が冷えると血管が収縮して血流が悪くなり、体の隅々に栄養や免疫細胞が運ばれにくくなることで、免疫機能の働きが弱まります。
睡眠不足は免疫低下の大敵
睡眠は、免疫にとっても重要です。睡眠時間だけでなく、眠りの質と免疫力の関係を見ると、眠りの質が良い人ほど、風邪の発症率が低下したというデーターがあります。睡眠が短いほど唾液中のIgAの分泌量が低下します。
免疫細胞のT細胞が病原体などの抗原の情報を長期間記憶するためにも、睡眠が必要です。睡眠不足は健康の敵です。
栄養の偏り
過食を防ぎ、バランスの良い食事をすることが大切です。野菜や果物、豆、全粒穀物などの推奨食品を数多く摂っていると、がんなどの病気になりにくいという報告があります。糖尿病患者は新型コロナウィルス感染症に感染すると重篤化し死亡する可能性が高いです。
タンパク質不足にも気をつけて。タンパク質は免疫細胞や抗体の材料となります。血液中のタンパク質であるアルブミン量が低い人は生存率が低いというデーターがあります。
生活時間の乱れ
動物には体内時計(サーカディアンリズム)があり、自律神経や体内のホルモンの分泌などを制御しています。しかし、生活時間が乱れるとそれらが乱れ、様々な不調が現れてきます。規則正しい生活に心がけることが大切です。
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