「BA.5」に感染してできた免疫は、「BA.2.75」に効きにくい 東大発表

対策
3d coronavirus infection spread covid-19 pandemic background

「BA.5」に感染してできた免疫は、「BA.2.75」に効きにくい

新型コロナウイルスの変異株である「BA.2.75」は、「BA.5」に感染してできた免疫が効きにくいとする動物実験の結果を、東京大学などのグループが公表しました。

「BA.2.75」は、オミクロン株の「BA.2」系統の変異ウイルスです。
「BA.2.75」はワクチンや感染で得た免疫をかいくぐる“免疫逃避”の性質があると懸念されていてます。

〇中和抗体の働き
グループで、「BA.5」に感染したハムスターの血液を使って、ウイルスを抑える中和抗体の働きを調べたところ、「BA.2.75」に対しては「BA.5」と比べて12分の1に下がっていたしています。

〇病原性
病原性を調べるため、実際のウイルスをハムスターに感染させると、「BA.2.75」の場合、気管の炎症や肺の損傷を示す値が「BA.5」と同じ程度になったということです。

コロナ第8波は8月末到来か

新型コロナウイルスのオミクロン変異株である「BA.5」による第7波は今月中旬以降ピークアウトを迎えるとみらています。

一方で、7月に国内で初確認されたオミクロン株の新たな変異種「BA.2.75」。

「8月末にはケンタウロスウイルスが第8波として出てくる可能性が大いにあります。日本でもBA.5のピークアウトのあと、8月末から徐々に目立ち、9月中には拡大する可能性があります。ケンタウロスウイルスは今までのワクチンを打っても、感染予防効果は3分の1しかありません。今まである抗体がそのケンタウロスウイルスに結合して感染を防御する能力が3分の1しかないので、流行は防げないでしょう」横浜市立大学名誉教授・奥田研爾氏
「BA.2.75」“ケンタウロス”流行によるコロナ第8波は8月末到来か 感染症専門医が予測

「BA.2.75」は今のワクチンの効果が期待できない

「BA.2.75」は『BA.5』よりS(スパイク)たんぱく部位のアミノ酸が2つ変異を起こしたコロナウイルス。この2つの変異により、今までのワクチン接種で出来た抗体の感染予防効果が少なくなっています(約3分の1)。

塩野義製薬の経口薬、オミクロン変異株「BA.2.75」にも効果 

塩野義製薬は、新型コロナウイルス感染症治療薬として開発中の経口抗ウイルス薬「開発番号S―217622」について、非臨床試験でオミクロン株の亜種BA2・75系統への高い抗ウイルス活性を確認したと発表しました。

公表データによると、第Ⅱ相「2b」は軽症・中等症の428例(日本人419例、韓国人9例)が対象。428人を低用量投与、高用量投与、偽薬(プラセボ)投与の3群に分け、1日1回、5日間投与しました。その結果は、低用量と高用量の2群は偽薬群と比べウイルス力価は有意に減少しています。

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