臨床試験の結果63~80%患者が減少
塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として開発中の経口抗ウイルス薬(開発番号:S-217622)について、臨床試験の結果を発表しました。
臨床試験では、日本人成人を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験であり、塩野義製コロナ治療薬を1日1回、5日間経口投与した際の抗ウイルス効果ならびに安全性を評価します。結果に関する要約は以下のとおりです。
・ プラセボ群と比較してS-217622群で速やかなウイルス減少効果が確認された。
・ プラセボ群と比較してS-217622群で速やかにウイルス力価陽性患者の割合が減少した。
・ 本治験において、高度な有害事象も重篤な有害事象も確認されず、忍容性が確認された。
塩野義製薬の治療薬は感染初期の患者向けで、昨年9月から最終段階の治験を始めています。日本人を対象とした偽薬との比較試験では、1日1回、5日間投与。治療薬を飲んだグループは、3回投与後、偽薬のグループに比べて、感染力のあるウイルスを持つ患者の割合が63~80%減少しました。
投与による人体への重篤な有害事象は確認されていません。
【S-217622について】
塩野義製薬の新型コロナウィルス感染症治療薬であるS-217622は、北海道大学と塩野義製薬の共同研究から創製された3CLプロテアーゼ阻害薬です。新型コロナウイルスは3CLプロテアーゼというウイルスの増殖に必須の酵素を有しており、この治療薬は3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制します。現在、軽症/中等症のCOVID-19患者または無症候のSARS-CoV-2感染者を対象とした第2/3相臨床試験のPhase 2b/3 partを実施中です。
新型コロナの経口治療薬
米メルク社製のコロナ治療薬「モルヌピラビル」
モルヌピラビルは、インフルエンザ治療薬として開発された経口活性がある実験的な抗ウイルス薬である。商品名はラゲブリオ。合成ヌクレオシド誘導体N4-ヒドロキシシチジンのプロドラッグであり、ウイルスのRNA複製時に複製障害を生じさせることで、抗ウイルス作用を発揮する。 ウィキペディア
妊婦と妊娠している可能性のある人には投与できません。また、アメリカでは骨の発達に影響があるとして17歳未満には使用できません。
*ファイザー製の経口薬もありますが、他の薬との飲み合わせが難しく簡単に利用できません。
安心安全な国産新型コロナワクチン・経口治療薬を待ち望む
今回発表された塩野義製薬の新型コロナ経口治療薬は、特に副作用は今のところ見つかっていません。海外製の治療薬と比較して、妊婦や基礎疾患のある患者にも投与できると期待されます。
体格の大きな西洋人でなく日本の製薬企業が日本人を治験対象とし治験を済ませた日本人向けの薬である点が安心材料です。
塩野義のこの薬は副作用もないみたいなので外国製の経口薬よりも安心して使えそうです。より安価に提供し、誰でも陽性になったらすぐに使えるようになってほしいものです。
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