術後補助化学療法
大学病院で生研後、リンパへの転移があったので術後補助化学療法を受けることになりました。
大腸がんは、がんを完全に切除したと考えられても、目に見えないほどごく小さながんが体内に残っていて、それが時間とともに少しずつ大きくなることがあります。これを再発といいます。この再発を防いだり、できるだけ再発が起こる時期を遅らせたりするために行われるのが「術後補助化学療法」です。
抗がん剤は癌細胞をなくしたり、減らしたりする薬ですが、とても強力です。そのため、副作用も激しく出ます。ここでは、毎日の副作用につて実体験したことを書いていきます。
処方された薬は
- インドメタシンカブセル(2日分)
- 神経の症状を抑えるビタミン剤(医師も薬剤師も言うには、効くか聞かないか分からない薬 とのこと)
- 逆流性食道炎の為、胃液を抑える薬 1か月分
- 抗がん剤 カペシタビン錠 2週間分
- 保湿剤(保湿剤はすぐに使ってしまうので、多く処方してもらいました)
- メチコバール錠(神経細胞へ効果? 3週間分)
抗がん剤治療費は、3万8830円でした。
処方された薬の代金は、合わせて8310円でした。
抗がん剤治療:5ターンの副作用
副作用はあらわれる症状の大小の違いはあるものの、総てのターンで同じですので、5ターン以降はまとめて書きます。
冷たい物に触ると痺れる副作用はより強くなりさらに蓄積される
抗がん剤治療の5ターンの初日になりました。5ターン目に入る前に「春も深まり気温も真冬より高くなったので、しびれもそんなに気にしなくてもいいだろう」と思っていました。とんでもない誤解でした。
看護師が言うには、痺れを繰り返すと蓄積されより激しく感じるようになるとのこと。
徹底して注意して生活する必要があります。しびれを感じない物は、36°C前後のわずかな温度帯だけです。温度差がる物は総て危険で熱い物もよくありません。パーフェクトは不可能です。
しかし、1日のうちで天気の良い日は9時を過ぎると暖かくなるので、冷やされたものに触れなければしびれを感じることはなくなります。
・気温が高くなっていない朝は危険です。寒い時間帯に外に出ると春でもほほにしびれを感じます。少し肌寒い中を歩くと風がほほにあたり体温を下げるからです。仕方がないので、ネットで調べて「バラクラバ フェイスマスク」と言うものを購入し早朝は春になっても使っています。
バラクラバ フェイスマスク
・ペットボトルの水を飲んではいけません。常温で飲めばのどにしびれを感じます。レンジで温めてから飲みましょう。ヨーグルトなど流動食を食べる時でも、よく噛んで口の中で温めてから飲み込まないとのどがしびれます。
こんな感じでしびれる薬の副作用は暖かくなっても続きます。とくに朝出かける時には、徹底した対策が必要です。
自覚できる副作用
- 食欲不振
- 点滴のあとがしびれる。痛み。
- 便秘と下痢の症状が同時に出て苦しむ
- 悪心・嘔吐(おしん・おうと)、食欲不振対策
- 自覚症状が出なくても常時対策を必要とする副作用として、口内炎と手足症候群があります。
食欲不振
5ターンでは食欲不振が今までになく強く出ました。カペシタビンを服用後2週間ずーっと続きました。とくに困ったことは、甘いもの・凝った味付けをしている物が不快に感じることです。完ぺきに甘みのない物はないので、食事は食べたくありません。それでも強い空腹も感じるので、食べ物を無理やり口の中に入れて飲み込みました。最悪です。
嫁が大腸癌手術後の献立を考えて料理するのですが、口に合わずどれも無理やり食べました。「大腸癌手術後の献立」について書いてある本を2冊も買って料理しているのですが、まずくて食べれません。きっとこの本を書いた人は抗がん剤治療を全く経験していない人だと思います。買ってはいけません。
3週目に入り、カペシタビンを服用しなくなって3日目ぐらいになると少しずつ食欲も出てくるようになりました。
点滴のあとがしびれる。痛い。
点滴の針を刺した周辺(上下関節から10Cm)が少しだけしびれを感じています。
便秘と下痢の症状が同時に出て苦しむ
点滴をした後、3日間は便秘と下痢の症状が同時にでてともて苦しいです。便意を感じお手洗いに行っても便が出ないのです。本日もまだお通じはでていませんので、「はじまったな」と思っています。
しかし、5ターンでは便秘も薬を飲むほどではなく今までよりは症状は軽く済みました。それでも、常時軽い下痢の症状がありますので、快適に生活できるものではありません。
軽く吐き気を感じる副作用は慣れてくる
軽く吐き気を感じるます。それでも、耐え難い苦痛と感じる物でなく、他ごとをしていれば忘れてしまう程度です。この副作用に関しては体が慣れてきたのでしょう・
熱い湯でもしびれる
退院後、自宅へ帰りすぐに自家製のコーヒーを飲みました。不思議なことに唇がしびれるのです。しびれは冷たい物だけでなく、熱い物でも起こることに初めて気がつきました。このことはテキストにも載っていないので注意が必要です。
CAPOX療法の実際と副作用について
1 CAPOX療法とは?
2 CAPOX療法における副作用;手足症候群対策
3 CAPOX療法における副作用;悪心・嘔吐、食欲不振対策
4 CAPOX療法における副作用;口内炎対策
5 重大な副作用に至る可能性がある主な自覚症状
6 自覚症状がない副作用、検査によって分かる
抗がん剤治療中に日常生活で気を付けること
- 食事食べたらすぐに寝ない。
- 1回の食事の量を減らす。
- よく噛んで口の中で食べ物を消化するぐらいの気持ちになって食べる。
- 水分を多くとる。1日1リットル以上。
- スキンケア
・手足を清潔に保つ
・手は1日に5回以上保湿剤を塗る。手のひら・爪
・足は1日に3回以上保湿剤を塗る。足の裏・爪
・常時、手袋・靴下を身に付ける。 - 冷たい物に触らない。冬は暖房をしている部屋の中でも手袋をはめて生活する。
- 冷蔵庫に入っている飲み物をそのまま飲まない。常温でも敏感になっている時は痺れをかんじる。
- 寒い日は外に出ない。
- 外出する時には日焼け止めを塗る。
- 2時間ごとに水道水でうがいをする。ぐちゅぐちゅうがい。(口の中の細菌は2時間で増殖するため、うがいで菌を出す)
- 柔らかい歯みがきで軽く歯を丁寧に磨く。
- 口の中を清潔に保つ。
- 抵抗力が落ちているので、非感染対策を徹底する。「新し生活様式」を守り、常に実践する。
- 抵抗力が落ちるので過度な運動(仕事)はしない。
- 腸内環境を整えるために、小腸、大腸まで届く乳酸菌飲料を毎日大腸と小腸に届く製品をどちらも食べる。
女性であれば自然に出来ていることかもしれませんが、スキンケアなど男性は初めてする方もいるかもとおもいます。しかし、これらを怠れば重大な副作用に至るリスクが高まります。半年間、徹底的に実践する必要があります。以上の項目を生活習慣として確実に身に付けましょう。
注射部位反応について
注射部位反応とは、オキサリプラチンの点滴の為に針をさした部分、およそ20cmのあたりがしびれたり、痛みを感じたりすることです。これはほぼ全員に起きるそうです。
防ぐことはできませんが、2・3日で気にならない程度におさまります。完全に痺れがなくなるには1週間程度かかりますが、日にち薬で済みます。
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