新型コロナ「後遺症」、約5%の感染者が1年半以上も症状が続く

健康生活

感染者のおよそ5%は1年半たっても後遺症が残る

新型コロナウイルスのいわゆる「後遺症」について国の研究班が調査した結果、感染者のおよそ5%は1年半たっても睡眠障害やけん怠感など何らかの症状に悩まされていることがわかりました。

「後遺症」の患者の中には、感染から3年以上たっても症状が治らず、仕事を休まざるを得ないなど、長期的に日常生活への影響が出ている人もいます。

新型コロナ「後遺症」の症状にはどのような症状がありますか。

代表的な後遺症の症状は、

疲労感・倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下などがあります。

また、罹患後症状は、罹患してすぐの時期から持続する症状、回復した後に新たに出現する症状、症状が消失した後に再び生じる症状の全般をさしています。

後症状はどれくらいの頻度で生じるのですか。

WHOは、これまでの研究によるとCOVID-19感染者の約10~20%に後症状が発生するとしています。

子どもにも後症状は起こりますか。

子どもにも後症状は起きることが報告されています。

感染時期が同一の場合、成人が後症状が残る割合の方が、小児(5~17歳)が後症状が残る割合よりも、2~4倍高いことが明らかになっています。

子どもは、大人より罹患後症状が起きる頻度は少ないとされています。

後症状は治りますか。

後症状の多くは、時間経過とともに改善することが多いと報告されています。

新型コロナの罹患後症状がある方の生活上の注意点

新型コロナに感染後、倦怠感(だるい・疲れやすい)がある方

  • 生活を無理なく過ごすことを目標にしましょう。
    その日の自分の体調を確認しましょう、起床したら無理なく過ごすことができるような一日の生活の計画を立てましょう
  • 急いで活動量を上げると逆に悪化してしまう場合があります。
    軽い労作やストレスだけでも、その後、強い倦怠感や体調の悪化がみられることがあります。このような悪化を避け体調が良くても無理をせず、こまめに休憩をはさむようにしてください。
  • 症状の悪化を避けることがとても重要です 。
    体調を悪化させる行動のパターンや、記録を記録し、一日の生活の計画を立てる際の参考にしましょう。
  • 体調が安定してきたら医師と相談し、少しずつ一日の活動量を上げていきましょう。
    医師や職場の人事労務担当に自分の健康状態を伝えておきましょう。

「ゾコーバ」の効果は???

「ゾコーバ」を服用した患者のうち、半年後にせきやのどの痛み、けん怠感、味覚障害など、後遺症でみられる14の症状のいずれかを訴えたのは14.5%だったのに対して、偽の薬を服用した人では26.3%と高くなっています。

塩野義製薬は「ゾコーバを服用した人では後遺症とみられる症状が出るリスクが45%下がっていた」としています。

また、集中力や思考力の低下、物忘れや不眠などの神経症状が出るリスクも33%下がったということです。

上咽頭擦過療法

鼻の奥を強くこする「上咽頭擦過療法」が、コロナの後遺症とされるさまざまな症状を改善したという報告が複数出されています。

この療法自体はもともと鼻の奥の慢性的な炎症に対する治療として保険が適用されているもので、新型コロナの後遺症への効果はまだ科学的な検証の途上ですが、一部の医療機関ではコロナ後遺症の患者に対しこの治療を行っています。

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