新型コロナウイルス感染症の治療にかかる医療費は自己負担です

新型コロナウィルス感染症

医療費もすべて自己負担

新型コロナの感染症法上の位置づけが、5月8日に季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行しています。従って、医療費もすべて自己負担となります。

  1. 検査ですが、検査費用の公費による支援は終了したため、自己負担です。
  2. 感染して治療する際の外来診療の窓口負担分は、現在は公費で支援がなくなっており自己負担です。
  3. コロナ治療薬の費用も自己負担です。
  4. 入院費用も、医療費や食事代は自己負担です。
  5. 療養のために自治体が確保していたホテルなどの宿泊療養施設は、終了しています。

新型コロナに感染してしまった場合、治療薬の自己負担額が大幅に増加しました。最悪では一度に数万円かかる場合もあり、新型コロナ感染症を侮ってはいけません。

医療機関で行う検査で検査キットを使用する場合の費用

厚生労働省によりますと、初診で検査を受けた場合、初診料なども含んだ検査の自己負担は以下のようになります。

▽抗原検査の場合
窓口負担3割 2271円
窓口負担1割 757円

▽PCR検査の場合
窓口負担3割 3489円
窓口負担1割 1163円

一方で、重症化リスクが高い人が多い医療機関や高齢者施設、障害者施設で感染者が出た場合に、周囲の人への検査や職員への集中的検査を都道府県等が行う場合は、「行政検査」として無料で行われます。

軽症で風邪と同じ薬を処方された場合の費用

開業医や病院にかかり、外来診療で陽性が判明し、カロナールを処方された場合の窓口負担額は、検査費・診療費・処方薬等すべて含めて、70歳未満(3割負担)の場合に最大で4,170円となり、75歳以上(1割負担)の場合に最大で1,390円となります。

これは季節性インフルエンザでカロナールとタミフルを処方されたときの外来診療窓口負担額とほぼ同じ金額です。

健康な若い人ではかぜ薬や時間薬で治る場合もあります。しかし、軽症であっても後遺症で苦しむケースが多くあります。特に高齢者や基礎疾患のある人は早めに受診し、治療薬を使用した適切な治療を受けることが大切です。

新型コロナに感染初期で発熱がありゾコーバを処方された方

治療薬の「ゾコーバ」が5日間処方された場合、医療費の窓口負担が3割の人は、およそ1万5500円を自己負担することになります。

、塩野義製薬の新型コロナ薬「ゾコーバ」の場合、1治療(5日間で125ミリグラム錠7錠を服用)で、約5万2000円と薬価収載されています。 現役世代の窓口負担は原則として3割なので、現在の薬価では薬代だけでも1万5000円以上の支払いが必要になります

ゾコーバの処方を受けた方の体験では、薬を飲んだ翌日には熱も下がりはじめ楽になるとのことです。

ラブゲリオとパキロビッドは、重症化リスクのある患者さんにしか使えないのに対し、ゾコーバは重症化リスクがない患者さんに使うことができるのが特徴です。
重症化リスクが低い方でも、新型コロナウイルス感染症の症状に苦しむ方は多く、少しでも早く症状を良くしたいものです。
ゾコーバはそうした声に応えることのできる薬であり、多くの感染者は、ゾコーバを飲んだ翌日には症状が軽くなっています。

また、重症化リスクがある人向けの治療薬ラゲブリオ(一般名モルヌピラビル)は約9万4千円。3割負担の人の自己負担額は、約2万8千円です。

重症化し入院した場合の費用

新変異ウイルスの「KP.3」の最も顕著な症状は、発熱、喉の痛みとしつこい咳です。健康的な人であれば、この咳も徐々に治まりますが、既往症があったり、抗がん剤治療中であったりして免疫力が落ちている人の中には、いつまでも咳が止まらいことがあります。

新型コロナ肺炎は、発症後しばらくしてから出てくることも多いです。なぜこのような「時間差」が生じるかというと、ウイルスが直接肺を傷害する「ウイルス性肺炎」のあとに、「頑張ってやっつけないと!」とヒトの身体が頑張って炎症を起こそうとする「免疫性肺炎」を起こすためです。

この「免疫性肺炎」というのは、発症後1~2週間でやってきますが、割とキツめの肺炎を起こします。

入院が必要な中等症以上の場合、肺炎を起こしていたり酸素療法が必要だったりします。この場合、点滴製剤であるベクルリーを使うことが一般的です。

抗ウイルス薬の中で点滴製剤がもっとも高額であることです。5日間で薬価27万8,988円、3割負担の場合8万3,696円の自己負担が発生します。

さらに、新型コロナが悪化して個室に入院する場合、大部屋で治療することは難しいです。高額な抗ウイルス薬+差額ベッド代という2つの自己負担がかかるになることがあります。日本では、収入と年齢に応じて、自己負担額の上限が高額療養費制度によって定められていますが、食事代や差額ベッド代は完全に自己負担になります。そのため、新型コロナで1週間入院すると自己負担が10万円を超えてくるケースがあります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました