ゾコーバとは
ゾコーバとは、新型コロナウィルス感染症に効く経口タイプのコロナ治療薬です。この薬を飲むことで、
- 体内のコロナウィルスの量が減少します。
この薬は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の3CLプロテアーゼを阻害し、ポリタンパク質の切断を阻止することにより、ウイルスの複製を阻害します。 - 風邪に似た症状がなくなるまでの期間が、1日短縮します。
完治するまでに7日必要でしたが、ゾコーバを飲むことで1日短縮します。ウィルスが減少するので療養中も症状が穏やかになり、飲まない人よりははやく楽になると期待できます。
などの効果が確認されています。
新型コロナウィルス感染症に効く薬としてはファイザーのパキロビッドがあります。重症リスクの高い患者にのみ使用を許可するという強い規制がありります。
ゾコーバは、軽症患者が飲むことができる初の経口タイプのコロナ治療薬です。
薬の効果
重症化を防ぎ、後遺症を軽くする効果を期待
治験では投与は1日1回、5日間行われましたが、4日目の段階でウイルスの量が30分の1程度に減り、重篤な副作用はなかったとしています。
さらに、実験では現在、主流となっているオミクロン株の「BA.5」を含む変異ウイルスに対しても高い効果を示したとしています。
服用することで、
- ウイルスの増殖を抑制し重症化を防いだり、後遺症を軽くしたりする効果が期待されています。
- これまでに検出された変異株と同様にオミクロン株の亜種(BA.2.75系統)に対する高い抗ウイルス活性があることが確認されています。
- ウイルス量も減ることで重症化を防いだり、後遺症を減らしたりすることも期待できます。
72時間以内でないと効果がない
発症して72時間以内のコロナの陽性の方、発熱などの症状が出ている方、風邪症状の強い人が飲むと効果が期待できます。より早く診断し、より早く薬を届け、患者が飲むことが重要です。
発症から3日以内に服用することで、オミクロン株に特徴的なせきや喉の痛み、鼻水・鼻づまり、けん怠感、発熱・熱っぽさの5つの症状すべてが7日前後でなくなり、症状が出ていた期間が約24時間短縮されます。
熱が出る人は、38℃以上の発熱が3・4日続きます。40℃近くもある高熱に4日もうなされるのはたまったものではありません。ゾコーバを服用することでウィルスの増殖を抑えることが出来るようになり、高熱がはやく下がり楽になります。
副作用は?
治験では、重篤な副作用はなかったとしています。
一方で、動物実験では胎児に影響があったことから、妊娠中や妊娠の可能性のある女性は服用できません。また慢性の病気の治療で薬を服用している場合などほかの薬との飲み合わせによっては副作用が出るおそれもあるります。
ゾコーバ®は副作用もほとんどないことも特徴。
最も多い副作用の症状として頭痛・発疹・吐き気などの消化器症状があげられますが、いずれも1%未満。
ゾコーバの使い方は?
使用量および回数
・この薬は、SARS-CoV-2による感染症の症状があらわれてから速やかに使用が開始されます。
・飲む量は、あなたの症状などにあわせて、医師が決めます。
通常、飲む量および回数は、次のとおりです。
12歳以上の小児および成人
1日目 3錠
2日目から5日目 1錠
飲む回数 1日1回
どのように飲むか?
コップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲んでください。
飲み忘れた場合の対応
決して2回分を一度に飲まないでください。気がついた時に、1回分を飲んでください。ただし、次の飲む時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分飲んでください。
多く使用した時(過量使用時)の対応
異常を感じたら、医師または薬剤師に相談してください。
この薬の使用中に気をつけなければならないことは?
- この薬は他の薬との飲み合わせなどに注意する必要があります。現在使っている薬を全て医師または薬剤師に報告してください。また、新たに薬を使い始める場合はあらかじめ医師または薬剤師に相談してください。
- 妊婦または妊娠している可能性がある人はこの薬を使用することはできません。
- 妊娠する可能性がある人は、この薬の使用中および使用終了後一定期間は適切な避妊をしてください。
- 授乳している人は医師に相談してください。
- 他の医師を受診する場合や、薬局などで他の薬を購入する場合は、必ずこの薬を飲んでいることを医師または薬剤師に伝えてください。
ゾコーバと飲み合わせの悪い薬(併用禁忌薬)
ゾコーバと飲み合わせの悪い薬(併用禁忌薬)として以下があげられます。
- 循環器の薬:セララ®・カルブロック®・レザルタス®・イグザレルト®など
- 片頭痛や神経系の薬:クリアミン®・テグレトール®など
- 睡眠薬:ハルシオン®・ベルソムラ®など
- 前立腺肥大・ED薬:タダラフィル®・レビトラ®など
そのため、持病をもっていて定期的に飲んでいる方はゾコーバ®服用の際、十分注意する必要があります。また、妊娠している方や授乳している方は投与できませんのでご注意ください。
【この薬を使う前に、確認すべきことは?】
○患者さんまたは家族の方は、この薬の効果や危険性などについて十分に理解できるまで説明を受けてください。説明に同意した場合に使用が開始されます。
○次の人は、この薬を使用することはできません。
・過去にゾコーバ錠に含まれる成分で過敏症のあった人
・次の薬を使用している人
ピモジド(オーラップ)、キニジン硫酸塩水和物、ベプリジル塩酸塩水和物(ベプリコール)、チカグレロル(ブリリンタ)、エプレレノン(セララ)、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩(パルタンM)、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、シンバスタチン(リポバス)、トリアゾラム(ハルシオン)、アナモレリン塩酸塩(エドルミズ)、イバブラジン塩酸
塩(コララン)、ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)(ベネクレクスタ)、イブルチニブ(イムブルビカ)、ブロナンセリン(ロナセン)、ルラシドン塩酸塩(ラツーダ)、アゼルニジピン(カルブロック)、アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル(レザルタス配合錠)、スボレキサント(ベルソムラ)、タダラフィル(アドシルカ)、バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)、ロミタピドメシル酸塩
(ジャクスタピッド)、リファブチン(ミコブティン)、フィネレノン(ケレンディア)、リバーロキサバン(イグザレルト)、リオシグアト(アデムパス)、アパルタミド(アーリーダ)、カルバマゼピン(テグレトール)、エンザルタミド(イクスタンジ)、ミトタン(オペプリム)、フェニトイン(ヒダントール、アレビアチン)、ホスフェニトインナトリウム水和物(ホストイン)、リファンピシン(リファジン)
・次の食品を摂取している人
セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有
食品
・肝臓や腎臓に障害がある人で、コルヒチンを使用している人
・妊婦または妊娠している可能性のある人
○次の人は、特に注意が必要です。使い始める前に医師または薬剤師に告げてください。
・肝臓に障害がある人
・授乳中の人
○この薬には併用してはいけない薬と飲食物(○次の人は、この薬を使用することはできません。を参照)や、併用を注意すべき薬があります。他の薬を使用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
保管方法は?
- 直射日光と湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。
- 子供の手の届かないところに保管してください。
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