新型コロナに「再感染」すると体にダメージが蓄積され死亡率が上がる

対策
3d coronavirus infection spread covid-19 pandemic background

新型コロナに感染を繰り返す人がいる

日本人である私たちの身の回りでは、新型コロナに感染したことのある人は少数派です。大多数は一度も感染したことのない人です。しかし、米国では3度目、4度目と何度でも感染する人が多くいると言われています。

再感染を繰り返すのは、新型コロナウイルスの変異株のなかでも感染力の強いオミクロン株の出現により、再感染率が上昇したことが原因です。オミクロン株の亜系統はこれまでに獲得された免疫を回避する能力が高いことが研究で判明しています。

このように疫学データは新型コロナが何度も再感染しうることを示しています。しかし、再感染した場合、前回に感染した時よりも症状は軽くなります。本当に再感染は人にリスクをもたらすのでしょうか。

感染回数が増えるごとに死亡率が上昇する

米国で、

  1. 560万人以上の退役軍人の医療記録を分析した結果、感染回数が増えるごとに単純に死亡率が高まる。
  2. 再感染によって、糖尿病、慢性疲労、新型コロナ後遺症などの病気や、心臓疾患、血液疾患、脳疾患による健康リスクが発生する割合も増える。

という論文が発表されました。米退役軍人省(VA)セントルイス・ヘルスケアシステムの研究開発主任で、米ワシントン大学の臨床疫学者でもあるジヤド・アルアリー氏による研究です。

病気には一度かかったら再感染しない病気と、再感染する病気がある

一度かかったら再感染しない病気

麻疹(はしか)、黄熱病、風疹などは再感染の心配はありません。これらの病気は、1度発症するか、ワクチンを接種することにより、長期間の免疫を獲得できるからです。その結果、基本的には再感染ししませんが、万一感染してもほとんどが全く感染したことに気付かないほど軽い症状にとどまるのです。

一度感染したり、ワクチンを接種したりすると、その結果出来た免疫が見張り番として警戒態勢が敷かれます。終生にわたって見張り番をすることができるタイプの免疫を、終生免疫(しゅうせいめんえき)と言います。はしか、みずぼうそう、おたふく風邪などに対しては、終生免疫によって人体を守ることが出来ます。

時間の経過とともに免疫が低下し、再感染しやすくなる病気

一度感染したり、ワクチンを接種したりしても、時間の経過とともに免疫が低下し、再感染しやすくなる病気もあります。

コロナウイルスの場合、感染後に免疫ができますが、終生免疫という訳にはいかず、免疫反応は徐々に弱まっていきます。さらに困ったことに、コロナウィルスは頻繁に変異を繰り返します。「記憶している免疫」とは違うウィルスと勘違いして免疫が働かないケースがあるのです。

例えば、インフルエンザ。

インフルエンザウイルスは頻繁に変異し、免疫系の裏をかきます。つまり、新たに感染するたびに初めてインフルエンザにかかるようなものです。免疫系は『見慣れない顔だな、新しい免疫を作らなくては』となるのです。

新型コロナウィルスもコロナウイルスですので、感染後に免疫ができますが、終生免疫という訳にはいかず、免疫反応は徐々に弱まっていきます。

積み重なる体のダメージ

通常、再感染は最初の感染よりも軽く済むみます。しかし、1回目よりも軽く済むケースが大半だったとしても、再感染は深刻なものになることもあります。そもそも感染しないほうがいいのです。

2回以上のワクチン接種に加えて新型コロナの感染歴がある場合、再感染による重症化(急性期病床入院)、重篤化(集中治療室入院)、死亡を防ぐ割合は約97%に登ります。つまり、再感染による重症化リスクは「非常に低い」のです。

でも、感染回数が増えるたびに、新型コロナによる健康への悪影響は累積されるのです。

蓄積されるダメージによるリスクの例

  1. 感染によって血管に長期的な炎症が起こる。血管の炎症が続くことが原因で血栓の発生につながる。その結果、心臓発作や脳卒中のリスクが高まる可能性がある。
  2. 感染するたびに新型コロナ後遺症を発症するリスクがある。

新型コロナウィルス感染症が治った後にも体のダメージが残る

ワクチンが後遺症の予防にある程度は役立つことは分かってきています。しかし、ワクチンを接種していても後遺症の発症リスクが約15%しか下がらないことが今までの研究で言われています。

再感染すると症状は軽くなりますが、1度しか感染していない人よりも、何度も感染している人のほうが新型コロナ後遺症になりやすいのです。

後遺症が起きる原因には、

  1. 体の免疫がずっとウイルスが死滅した後も戦い続けている。
    ・免疫がずっとウイルスが死滅した後も戦い続けている
    ・ダメージが蓄積されていつまでも残る
  2. 少量のウイルスが体内に残り続ける

の2つが考えられます。

再感染すると後遺症を引き起こしやすくなるのは、1にあてはまり、体のダメージが再感染によって蓄積増大するからです。

新型コロナウィルスはいつも専門家を脱し抜ぬくことに成功している

新型コロナの感染は、新しい流行が起きるとともに、天文学的に感染確認者数を増やしています。1波よりも2波、6波よりも7波の方が断然増えています。専門家の提唱する対策は全く効果がありません。

また、新たらしく変異したウィルスがどんな症状をもたらすか全く予想することもできていません。さらに、病気が治った後も続く後遺症についても、解明できていません。

新型コロナウィルスは、いつも専門委員と呼ばれる人たちを脱し抜ぬくことに成功しているのです。

感染対策だけでなく後遺症にも同じことが言えます。

後遺症に対する治療法が完全に確立されていないので、現時点で完全に後遺症に悩まされないための予防手段は、

  1. 感染しない。
    「自分の健康は自分で守る」ものです。マスクの着用・手指の消毒・蜜を避ける・換気 など基本的な感染対策を怠りなく実践しましょう。
  2. ワクチンを接種する
    ワクチン接種が進み症状が比較的軽くなったにも関わらず、後遺症の報告は後を絶ちません。万人が新型コロナウィルス感染症の後遺症のリスクを背負っているのです。でも、現時点で後遺症対策に最も有効な手段はワクチンであることは確かです。
  3. ウィルスを減らす薬を飲む
    万一、感染してもウィルスの増殖を抑え、ウィルス量を減らすことが出来る薬があれば、ウィルスによる体のダメージを減らすことができます。後遺症のリスクを大幅に減らすことができると期待されます。

以上の3つが考えられます。

この図は新型コロナウィルスの増殖を制御する薬を飲んだ場合と飲まなかった場合の体に残るダメージを表しています。青い線が薬を飲まなかった変化を表し、褐色の線が薬を服用した変化を表しています。体に与える影響は、個によって異なるためにすべてこのようになるとは言えませんので、薬のもたらす効果のイメージとして見てください。

10日後にウィルスが免疫のよってほぼ消滅したと仮定しても、薬を飲んでも炎症はその時点で治まっているわけではありません。しかし、薬を飲めばウィルスの増殖を抑えることができ、体に与えるダメージを抑えることができるのです。

ワクチン+新型コロナウィルスの増殖を減らす薬 の 二刀流 が誕生すれば、新型コロナによる後遺症の不安もなくなります。

ワクチンによる効果は、数か月ですが感染予防効果が期待されます。さらに、重症化予防効果があり、体のダメージを軽減する効果があります。しかし、ワクチンを接種した場合、新型コロナに感染するリスクが減るので、新たな変異株に対する免疫はできません。

新型コロナウィルスの増殖を減らす薬があれば、感染すると同時に医師にお願いして処方してもらいましょう。数日でウィルスを90%も減らす効果がありますので、体のダメージを90%軽減することが期待できます。炎症箇所が少なくなり後遺症のリスクを大きく減らします。

しかし、現時点で新型コロナウィルスの増殖を抑え、感染してもウィルスを減らすことができる薬はありません。医師は処方することが出来ないのです。

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