感染急拡大、全国のコロナ感染確認 過去最多の20万975人
7月23日の新型コロナウイルスの感染確認者数が、全国で20万975人となりました。4日連続で過去最多を更新しています。
この感染者の急激な増加の背景には、
- ワクチン接種後の時間経過による集団免疫の低下
- 行動制限緩和による人流の増加
- 酷暑に伴うエアコンの使用による換気の低下
- オミクロン株の亜系統BA.5の拡大
などがあると考えられています。
それでも、政府は「行動制限は考えていない」と繰り返し発言しています。まん延防止等重点措置や緊急事態宣言などの行動制限なしに、私たちは過去最大規模の流行で生活しなければいけません。感染しないように自分自身の行動を厳しく律し、自分の健康は自分で守り日常生活を行う必要があります。
重症者数・死亡者数は増加していない
厚生労働省によりますと新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は23日時点で203人(+12)となっています。
日本国内の重症者は増加しているものの、現時点では新規感染者数と比べると少ないです。同様に、死亡者数についても緩やかな増加にとどまっています。
重症者が押さえられている理由としては、
- 第6波の頃と比べると高齢者・基礎疾患のある人の3回目のワクチン接種が進んだ。
- 経口の抗ウイルス薬が普及した
ことが考えられます。しかし、重症者や死亡者は感染拡大に数日遅れて増えてくる傾向がありますので、医療をさらに圧迫する恐れがあります。
重症患者はいなくても、なぜ入院患者が増え病床がひっ迫しているのか?
入院する人のほとんどがワクチンを接種していない人
感染拡大する中、重症者は23日時点で203人(+12)となっています。重症化する人は1%に以下でもすでに限界を迎えている病院もあります。
コロナ患者用の病床の使用率も上昇しています。
重症患者は少なくても、なぜ入院患者が増え病床がひっ迫しているでしょうか?
- クラスター感染を起こす病院が増えている
- 高齢者施設から入院する人もクラスター感染を起こしている
- 肺炎や呼吸が悪くて入院してくる人はほとんどがワクチンを打っていない人
- 「BA.5」への置き換わりが進み呼吸器に症状が出てくる患者が増えています。そのため入院する患者も増えています。
必要な人に医療が届かない
病院では診療時間の前から多くの患者が行列を作り、受け付け時間を短縮せざるをえない状況が続いていています。患者の急増に対応できず、現在は救急の受け入れ要請の半分以上を断らざるをえない状態だということです。必要な人に医療を届けられていないおそれがあるとして危機感を募らせています。
- 病院の電話がつながらない
- つながっても受け入れてもらず
- 病院に行くことを諦め検査や診察を受けられない患者が多数いる
コロナ以外の患者にも受診控えが起きているとみられ、救急で早く対応して治療をしていれば救える命が救えていない事態が起きてくる可能性が高まるという危機が近づいています。
行動制限なしで第7波を乗り越えられるのか?
これまでの経験で、行動制限を行うことで、感染者数を大きく抑えることができることが分かっています。しかし、一方で経済や社会に与える影響も大きいです。まん延防止等重点措置や緊急事態宣言が発令されれば、多くの人の生活・行動が制限されることになります。
日本における過去の緊急事態宣言の効果について検証した研究では、宣言は外出者数を8.5%しか減らす効果しかないことが分かっています。つまり、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言が発令されることで、人々の危機感が生まれより感染対策に心がけるようになることが感染減少に大きく寄与しているのです。
行動制限よりも、私たち一人一人が現在の流行状況を適切に把握し、感染対策を行うことが感染者を減らすことにつながるのです。
「生き抜く力」を身に付けましょう!
ウィルスには決定的な弱点があります。感染経路を絶てば死滅します。国民一人ひとりが危機意識を持ち、感染予防の行動をすることが、新型コロナを打倒する鍵です。
「自分の健康は自分で守る」
病気になることを物や人のせいにしていてはいけません。自分に責任が持てる行動をしてください。
次に流行する細菌やウィルスは新型コロナウィルスとは比較できない毒性が高い疫病かもしれません。しかし、「健康的なライフスタイル」を理解して実践すれば、感染経路を絶つことができます。
もっと恐ろしい疫病が流行してもあなたやあなたの家族が「生き抜く力」を身に付けましょう。
マスクの着用・3密の回避・手洗い・消毒など、基本的な対策の徹底、
会話の際にはいつでもマスク をつけて、一致協力して感染を抑え文化的で豊かな生活を取り戻しましょう。
最も大切なことは、普通の日常生活を取り戻すことです。コロナ以前と同じように日常生活を行っていても感染しない手立てを見つけることが真の問題解決となります。その切り札が「ワクチン」です。
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