高齢者向け接種にメド
河野行政・規制改革相は11日の記者会見で、市区町村による新型コロナウイルスワクチンの集団接種について、65歳以上の高齢者向けを終えるメドが付き次第、中小企業の従業員向けを始めてもいいとの考えを示した。
新型コロナワクチン「職域接種」 旅館・ホテル 対応に開き
新型コロナワクチンの職域接種をめぐり、旅館やホテルでは旅行需要の回復に備えて期待が高まる一方、国が「1000人以上を基本とする」としている接種の規模を満たさない宿泊施設では戸惑いの声も広がっています。
有馬温泉 職域接種に向け準備
神戸の観光地、有馬温泉では、旅館や飲食店の従業員などおよそ2000人を対象に新型コロナウイルスワクチンの「職域接種」の申請を行い、今月21日の実施に向けて準備を進めています。
接種会場として会議室を提供することにした「有馬グランドホテル」では、宿泊者との接触を避けるため、接種の対象者が別の出入り口を通るよう準備しているほか、会場までの地図を作成して配ることにしています。
そして、地元の医師たちの協力を得て今月21日から平日に1日あたり120人の接種を行い、8月のお盆休みまでに希望する従業員全員の接種を終えたいとしています。
白浜は合同接種検討
関西有数の観光地、和歌山県白浜町は、人気のビーチリゾート、白良浜海水浴場があるほか、温泉は日本三古湯に数えられ、コロナ前は多くの観光客でにぎわっていました。
新型コロナの影響で観光地は大きな打撃を受けていますが、旅館組合や観光協会などは合同でワクチン接種を行おうと、協議を始めました。
規模を満たさず戸惑い
某ホテルの従業員数はおよそ150人です。
国が示した「接種には1000人以上を基本とする」という規模には到底及びません。
近くにはホテルや旅館が少なく、温泉街のように同業者で集まって職域接種を計画することもできないとしています。
どのようにすれば職域接種が可能になるのか、担当者は地元の商工会議所に出向いて相談しました。
商工会議所からは現時点では国からの指示がなく、中小企業を対象にしたワクチン接種の手法についても国で検討中だという回答しか得られなかったということです。
万一副反応・健康被害が起きたら補償体制は?
万一、ワクチンを接種したことで、思わぬ健康被害が出た場合は、どうなるのか。今回は、COVID-19のワクチンに対する国の補償について見ていきたい。
新型コロナウイルスワクチンは全ての人が無料で接種できる
COVID-19のワクチンは国が主導して接種事業が行われており、国が接種の対象者や順位を決めている。厚生労働大臣の指示の下で、市町村が実施主体となって接種券の発送、予約のとりまとめなどを行い、都道府県には協力体制を作ることが求められている。そのため、今回に限り、通常の臨時接種とは別に、新型コロナ感染症対策として特例的に、接種にかかるワクチン費用や医療従事者の報酬などの必要経費を、全額、国が負担することになった。
ワクチンによって重篤な障害が残ったら予防接種健康被害救済制度で補償される
ワクチンを接種したことで、病気になったり、障害が残ったりするなど、重大な副反応が出た場合は、国の「予防接種健康被害救済制度」で補償されることになっている。
医療機関などの過失の有無にかかわらず、ワクチンを接種したことと副反応の因果関係が認められれば、治療にかかる医療費のほか、障害が残った場合の障害年金などが給付される。
死亡時の補償は、COVID-19のワクチンは4420万円を受け取ることができる。
障害状態になった場合、臨時接種と同様の高水準の救済措置が用意されている。
65歳以上の高齢者への接種が一段落すれば、64歳以下の人にも接種の順番が回ってくる。ワクチンを受けることのリスクとベネフィット、そして受けないことのリスクとベネフィットは何か。そして万一の救済制度にも目を配ったうえで、自分はどうするのかを冷静に考え、決定してほしい。
新型コロナワクチンの予約を装うフィッシング詐欺
日本サイバー犯罪対策センター(JC3)は、新型コロナワクチンの予約を装うSMSが確認されているとし、フィッシング詐欺への注意を呼びかけている。
確認されたSMSのタイトルは「新型コロナウイルス予防ワクチン無料予約受付中です、アプリインストールしてください。」というもの。
【関連】
- 🔗新型コロナウイルスのワクチン予約を装うフィッシング
https://www.jc3.or.jp/topics/coronavirus/shot.html - 🔗注意喚起動画(JC3)
https://www.jc3.or.jp/info/movie.html
中国、6億人超に1回以上新型コロナワクチン接種
中国国家衛生健康委員会(NHC)は11日、これまでに6億人超が1回以上新型コロナウイルスワクチンの接種を受けたと発表した。
中国は6月末までに14億人の人口の40%に対しワクチン接種を完了する目標を掲げている。
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