コロナ薬ゾコーバ、価格引き下げへ

経過と近況

新型コロナウイルス治療薬ゾコーバの薬価が引き下げ

塩野義製薬の新型コロナウイルス治療薬ゾコーバの薬価が引き下げられます。「費用対効果が極めて悪い」という評価結果がまとまったためです。

ゾコーバは錠剤の抗ウイルス薬で、重症化リスクのない患者を対象とする国内初の治療薬として承認されました。現在は5日間の服用で約5万円で、数%引き下げられる見込みです。

標準治療に対する追加的有用性がない?

9日に開かれた厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)で「標準治療に対する追加的有用性がない」という費用対効果の検証結果が了承されました。

ゾコーバはコロナ感染で重症化するリスクがない軽症から中等症の患者に対する飲み薬です。発症から72時間以内に服用すると、発熱やせきなどの症状を偽薬(プラセボ)に対して1日早く改善させる効果があるとされています。

新型コロナウィルス感染症が、今よりも強毒であった時には、感染後肺炎を患ったり、38℃を超える高熱が数日続いたりしていました。そんな時には、ゾコーバを飲めば、翌日の朝には発熱が治まるととても重宝されていました。

しかし、新型コロナウィルス感染症が弱毒化したため、中医協の専門組織は解熱やせき止めなど対症療法となる標準治療の効果と費用を比較したところ、ゾコーバは効果に対して約5万円の費用は高く、投与することで全体の医療費を押し上げるという検証結果をまとめました。専門組織は「有効性はゼロとは言い切れないが、費用対効果は極めて悪い」としています。

他の新型コロナ薬も値下げされている

専門家からは「多くは自然に回復する軽症の患者に全額公費負担で投与すれば医療財政に与える影響が大きい」という指摘が出ていました。新型コロナが23年5月に感染症法上の「5類」に移行した後、同年10月からは全額公費負担をやめて患者に自己負担が生じています。

コロナ治療薬では3月にMSDのラゲブリオの費用対効果について同様の検証結果が出て、薬価は7月から約9%引き下げられました。ゾコーバの引き下げ幅も同程度とみられます。

現時点で新型コロナはかなり弱毒化し、症状が軽いため医師に通わなかったり、わざわざ高額な治療を選択する必要がなくなったりしています。しかし、後遺症には効果を発揮します。患者が処方を戸惑わないためにも、大幅に値下げしてほしいものです。

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