免疫力が衰えている時には、「免疫性肺炎」に進み重症化することも

新型コロナに感染した時の初期症状

新型コロナに感染した時の初期症状は、倦怠（けんたい）感や頭痛、発熱と熱中症と似ています。新型コロナと思って検査したら、熱中症だったというケースもあります。

熱中症ではめまい、手足のしびれや意識障害、おう吐といった症状が現れます。新型コロナはのどの痛みやせき・たん、鼻水、下痢などの症状が出る人もいます。こうした微妙な違いはありますが、熱中症も新型コロナも経験していない人には、正しく判断することは難しいです。

以上のような症状を感じたら医師による診断を仰ぐのがベターです。特に、免疫力が低下している方は、自己判断しないで主治医に相談するようにして下さい。

新型コロナを単なる風邪の一種に過ぎないと考えるのは危険です。新型コロナを特別扱いするのは、肺炎に進むリスクがインフルエンザや風邪よりも高いからです。新型コロナでは、発症後しばらくして、時間差の「免疫性肺炎」を起こすリスクがあります。即入院となります。集中治療しないと命の危険があるからです。

新型コロナ肺炎は、発症後しばらくしてから出てくることも多いです。典型的なパターンは、「新型コロナが治ると思っていたら、１週間後に肺炎で救急搬送」というものです。

なぜこのような「時間差」が生じるかというと、ウイルスが直接肺を傷害する「ウイルス性肺炎」のあとに、「頑張ってやっつけないと！」とヒトの身体が頑張って炎症を起こそうとする「免疫性肺炎」を起こすためです。

「免疫性肺炎」というのは、発症後１～２週間でやってきますが、普通の肺炎と比較し症状が重く、長引くケースが多いです。

新型コロナの感染が拡大しているこの時期は、危機意識を持って、感染症対策する必要があります。