経口抗ウイルス薬とは?
経口抗ウイルス薬とは、新型コロナウイルス感染症に患者に入院しなくても自宅で患者自身が飲むことができる治療薬(飲み薬)のことです。令和3年12月24日に抗ウイルス薬「モルヌピラビル」(販売名:「ラゲブリオ」)が特例承認されました。
現状、国が一括して製造会社から買い上げて、治療を行う医療機関及び対応薬局に無償で提供しています。
経口抗ウイルス薬はどうやって自宅まで届くの?
大量の感染者が出ているので総ての患者に配布されるわけではありません。安定的な供給が難しいことから、一般流通は行わず、薬を飲む必要がある患者が出た時にすぐに配布できるように、国からあらかじめ関係医療機関・薬局に配布してあります。
配布の対象となる方は、新型コロナウイルス感染症の患者で重症化する可能性の高い方のなかで、専門の意思が必要と判断した方に処方されます。
医師が処方箋を対応薬局に送付し、薬局は患者の自宅等に配送することで届けられます。
投与の対象となる条件
現在承認されている経口抗ウイルス薬「モルヌピラビル」の投与の対象となるのは、次の条件を満たす方です。
基本条件
- 投与の時点で発症日から5日以内
- 18歳以上
- 妊娠している可能性がない
禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある女性
部分条件
- 61歳以上
- 活動性の癌(免疫抑制又は高い死亡率を伴わない癌は除く)
- 慢性腎臓病
- 慢性閉塞性肺疾患
- 肥満(≧BMI30)
- 重篤な心疾患(心不全、冠動脈疾患又は心筋症)
- 糖尿病
- ダウン症
- 脳神経疾患(多発性硬化症、ハンチントン病、重症筋無力症等)
- コントロール不良のHIV感染症およびAIDS
- 肝硬変等の重度の肝臓疾患
- 臓器移植後、骨髄移植、幹細胞移植後 など
詳細は、こちらを「新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬の医療機関及び薬局への配分について」(PDFファイル)ご覧ください。
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