感染者数が激減したのはなぜ?年齢別に優先順位をつけたことで大きな成果を上げた!

健康生活
coronavirus covid-19 pandemic outbreak virus background concept

11月15日には感染確認者数が100人以下に減少

国内の新型コロナウイルスの新規感染者数は現在、1日あたり300人以下にまで減少しました。8月20日には2万5000人超を記録しましたが、それ以降急速な減少をみせてきました。11月15日には感染確認者数が79人と100人を切るまでになりました。

死亡者を 0.2% 以下に抑えることが出来た

一方、現在までの感染者の中で死亡した人の割合は、0.2%を下回っています。感染が拡大する中死亡者を大きく抑えることが出来たことは、お見事と言えます。

日本の感染者数激減は、若者のワクチン接種が進んだ成果です。

それに対して、8月には病床不足によって自宅療養を余儀なくされる人々が現れる中、死亡者を大きく抑えることができたのは、高齢者のワクチン接種を優先して進めた成果です。

海外ではワクチン接種が進んでも感染を抑えることが出来ない国がある

感染力が強い変異株を一時的かもしれませんが抑え込むことが出来たのはワクチン接種を短期間で大量に行うことが出来たからです。しかし、海外を見るとワクチン接種が進んでも、感染拡大が止まらない国が会ったり、死亡者がワクチン接種後も増加したりしている国があります。

日本の日本の感染対策成功はワクチンに加え別の要因も働いていることが考えられますが、感染者がここまで激減した主要因はワクチン接種と言えます。

ここでは、なぜ日本が諸外国と比べてワクチン接種により感染者や死亡者を減らすことが出来たか考えてみたいと思います。

コロナ感染者 急速減少の理由

9月28日、緊急事態宣言の解除が決まった際の記者会見で、政府分科会の尾身茂会長は、

  1. 連休やお盆休みなど、感染拡大につながる要素が集中する時期が過ぎ、拡大の要素がなくなったこと、
  2. 医療が危機的な状態となったことが広く伝わって、危機感が共有されたこと、
  3. 感染が広がりやすい夜間の繁華街の人出が減少したこと、
  4. ワクチンの接種が進み、高齢者だけでなく若い世代でも感染が減少したこと、
  5. 気温や雨など、天候の影響があった

以上の点を挙げています。

高齢者のワクチン接種が進むと死亡者は激減

高齢者のワクチン接種が本格的に始まった5月から、現在までの国内の新型コロナウィルス感染症が原因でお亡くなりになった方の人数の変化を見てみましょう。

このグラフは、国内の新型コロナによる死亡者数を表しています。死亡者数は、5月当初から7月にかけて5分の1程度に激減し、8月に入り微増し9月半ば寄り再び減少しています。

高齢者のワクチン接種が進み、重傷者・死亡者が5分の1に減りました。日本のワクチン政策は死亡者を減らすことに関しては成功していると言えます。

この表は、日本国内における11月16日までのワクチン接種実績です。高齢者のワクチン接種が90%を超えています。日本では、医療従事者に引き続き高齢者を優先してワクチン接種を進めてきました。

ワクチン接種が開始する以前は高齢者の重症化・死亡者が多かったのですが、ワクチン接種の防感染・防重症化効果は高く、重症者の感染者が激減しました。それにつれて重傷者・死亡者が5分の1に減ったのです。

しかし、高齢者のワクチン接種が進んだだけで59歳以下の接種が進んでいなかった7月・8月は感染が急拡大しています。

次に、7月から8月初旬までの、感染確認者数の変化を見てみましょう。

7月初めの感染確認者数が1900人に対して10倍以上に感染数が増えていることが分かります。

ワクチン接種が進んだ高齢者の感染者は激減しましたが、感染力の強いデルタ株の影響でまだワクチン接種が進んでいなかった、59歳以下の感染が急激に広まりました。特に、20歳代・30歳代の感染者は激増しています。

若者で増えて若者で減った

次に、59歳以下のワクチン接種が本格的に始まった8月1日からの感染確認者数の変化を見てみましょう。

8月中は感染がまだ拡大し続けます。しかし、20歳代・30歳代のワクチン接種が本格的に始まった8月下旬以降、一転して急速に減少しました。10月に入ると1000人を下回って、ピーク時の25分の1以下となっています。

デルタ株での感染拡大では、『若者で増えて若者で減った』という動きになりました。これまでの感染拡大の波でも若者の感染者数は急増して急減する傾向で、市中で感染した若者が家庭内で感染を広めていました。

感染が急激に拡大して普段は大着な若者も警戒し行動を控えるようになり、かつ、積極的にワクチン接種をするようになりました。さらに、感染を経験した人が増加したことによって、集団の中で免疫を獲得している人の割合が増えてきたことが感染者減少の原因につながったといえます。

感染減少の要因は他にも考えられますが、第5波の感染減少は今までの傾向とは明らかに違っていますので明らかにワクチン接種が進んだことが、日本の感染減少の主要因であったと言えます。

ワクチン接種に年齢別に優先順位をつけたことで大きな成果を上げた!

海外ではワクチン接種が進んでも逆に感染が拡大している国が多くあります。それに対して、日本では感染者が激減しています。その理由には、様々な要因が働いていると考えられますが、ここまで感染者が激減した要因は、明らかにワクチン接種です。海外とのワクチン接種の在り方で大きく異なる点は、日本のワクチン接種は高齢者を優先してワクチン接種が進められたことです。

日本のワクチン接種の優先順位は、

  1. 医療関係者
  2. 重症化リスクの高い高齢者
  3. 59歳以下

 と進められました。

その結果、最も感染者が多い若者が短期間で一斉にワクチンを接種することになりました。ワクチンは接種2週間後が最も抗体が多く、感染予防効果が高いです。今まで市中で感染し、新型コロナウィルスを家庭内へ持ち込んでいた若者が8月以降短期間で一斉にワクチンを接種したことで、ウィルスが宿り主を失ったため感染者が激減したのです。

市中で感染し、新型コロナウィルスを家庭に持ち込む若者が短期間で一斉にワクチン接種を済ませたことで日本ではワクチンの予防効果が有効に働いたのです。

ワクチンの感染予防効果は、数か月で減少して行きます。最も感染する若者が短期間で一斉にワクチン接種を済ませなかった国では、例え高い接種率を誇ってもずるずると感染が続いてしまいます。日本では ワクチン接種に年齢別に優先順位をつけたことで大きな成果を上げたのです。

しかし、 ワクチンによる感染予防効果は数か月で減少して行きます。ワクチン接種から6か月以上過ぎたら3回目のワクチン接種をするようにしましょう。

ワクチンによる感染予防効果は数か月で減少して行きます。 ワクチン接種で集団免疫を作るためには、ワクチンの感染予防効果が薄れるよりも短い期間に国民(特に若者)が一斉にワクチン接種を済ますことが大切なのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました