中部企業 ワクチン職場接種 検討相次ぐ
中部の主要企業が新型コロナウイルスワクチンの職場接種に向けた準備を急いでいる。JR東海は21日から鉄道運行業務に携わる8千人を対象に順次開始するほか、名古屋鉄道や日本特殊陶業なども具体的な対象者を設定し、準備を進めている。4日には、中部経済産業局が職場接種の相談窓口を設置し、企業の悩みに対応できる体制を整えた。
窓口では、職場接種開始に向けた手続き方法などの相談を受け付ける。医療従事者や会場の確保、ワクチンの取り扱いや輸送方法などについても、経済産業省や厚生労働省などと連携し応えていく方針だ。
- JR東海は21日から順次、職場接種を開始する。
- 名古屋鉄道も21日から実施できるように準備に入った。
- 日本特殊陶業も実施する方向で検討している。
- DMG森精機は21日の開始に合わせて職場接種を行えるよう、現在準備を進めている。社員に加え、協力会社や取引先従業員も対象とする方針だ。
- トヨタ自動車やデンソー、アイシンも検討中。中部電力は「前向きに検討している」と、医療従事者の確保や接種場所、対象者などについて整理し、対策を検討する方針だ。
- 中小企業を会員に持つ名古屋商工会議所の担当者は「情報を収集中」とした。
産業医のいない中小企業などの対応をどうするか課題も山積している。
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台湾にワクチン124万回分提供
茂木敏充外相は4日の閣議後の記者会見で、政府が新型コロナウイルスのワクチン124万回分を台湾に提供すると発表した。日本で製造した英アストラゼネカのワクチンを無償で贈る。台湾側の要請を受けたもので、同日航空機で発送しした。
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英で感染率上昇
英国では感染状況が悪化している。英政府統計局(ONS)によると、イングランドの感染率は5月29日までの週に640人中1人と、前週の1120人中1人から上昇した。
英国成人の半数がワクチン接種完了
英政府は3日、同国の成人の半数以上が新型コロナウイルス・ワクチンの2回目の接種を完了したと発表した。1回目のワクチン接種を完了した人は、成人の75%以上に達している。
ワクチン計画で学んだ4つの教訓
英国のハンコック保健相は2日、新型コロナウイルスのワクチン接種計画に携わってきた経験から得られたという「四つの教訓」について演説した。
- 早期の立ち上がり
国内で最初の感染者が確認される前からワクチンの開発と確保の検討を始めた。
ワクチンを確保しても、国民からの政府やワクチンへの信頼がなければ接種計画はうまくいかない。 - 「強み」をいかすことを挙げた。英国の強みは公的医療網を張り巡らせた国民保健サービス(NHS)だ。 など
EU、ワクチン供給増へ新提案 輸出制限緩和など
欧州連合(EU)の欧州委員会は4日、新型コロナウイルスワクチンの供給増に向けた対策を世界貿易機関(WTO)に提案したと発表した。
- 先進国による輸出制限を緩和することだ。。EUは「世界最大のワクチン輸出地域」と誇る一方、米国や英国がワクチンを国内で囲い込み、途上国などに十分に供給していないと主張してきた。
- ワクチンの開発企業に途上国の企業と協力し、生産を増やすよう促すことだ。
- WTOルールの規定を活用して特許を持つ企業の同意がなくても、途上国の事業者に特許を使った生産を認めることだ。この場合は特許を持つ企業に特許利用料は支払われ、米国や途上国が推す特許の一時放棄案とは異なる。近くWTOの会合で話し合われる見通しだ。
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