社会生活を活発に行う若者が感染を広める
感染しても無症状か軽症で済む人が感染を広めることがこの病気の特徴です。特に健康的な人ほど無症状であったり、極軽症であったりする割合が高く、感染に気がつかず日常生活を行います。
このグラフは、2月28日の世代別感染者数を表したものです。社会生活を活発に行う若者と高齢者の感染が極めて高いことが分かります。20歳から50歳までの元気な人が、市中で感染し家庭内や会社、施設で感染を広めるのです。
新型コロナ無症状につてもう少し詳しく見てみましょう。
新型コロナ無症候性感染者とは?
無症候性感染者とは、感染をしても症状が出ない人を指します。
全く症状がない人の中には「症状はないけど、レントゲンやCTを撮影すると肺炎の所見がある」という人も含まれており、無症候性感染者にCTを撮ると半分の人に肺炎像があったという報告もあります。
無症候性感染者が占める割合は?
メタ解析という多数の報告をまとめた解析法による無症候性感染者の割合についての検討では、33%の人が無症候性感染者ではないかとされています。
アメリカの原子力空母セオドア・ルーズベルトで起こったクラスターでは、乗組員4,779人のうち、1271人(平均年齢27歳)が新型コロナに感染しました。1271人のPCR検査陽性者のうち、45%は無症状、32%が検査時には無症状でのちに症状を発症、そして23%が検査時に症状がありました。
無症状の割合が高いのは軍隊では若くて健康的な人が多いからです。
無症候性感染者からも感染する?
無症候性感染者から新型コロナは広がることはあります。
感染者のうち無症候性感染者が占める割合を3割と仮定した場合、新型コロナ感染者のうち、
①無症候性感染者(一貫して症状がない人)からの感染:24%
②発症する前の感染者からの感染:35%
③発症した後の感染者からの感染:41%
症状がない人からの感染、という意味では①と②を合わせると59%を占めています。
無症状の人は感染に気がつかず日常生活を行う
感染していても無症状の人や極めて軽症で済む人は、新型コロナに感染していても全く気がつかず日常生活を行います。
このように、健康に見える人が普通に生活を行い、家庭内・職場内・飲食店で感染を広めるのがこの新型コロナウィルス感染症の特徴です。
社会生活を行う時には、出会った人すべての人が感染者と想定して感染対策を行う必要があります。常に、注意を怠ることのないようにしてください。
コメント