南アフリカで新たな変異ウイルス(オミクロン株)確認

対策
coronavirus covid-19 pandemic outbreak virus background concept

南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異ウイルスが確認

南アフリカの国立伝染病研究所などは25日、同国で新型コロナウイルスの新たな変異ウイルスが確認されたと発表しました。

従来の変異ウイルスに比べて複数の変異が生じており、免疫反応をくぐり抜けて高い感染力を持つ恐れがあるという。

世界保健機関(WHO)は26日、南アフリカで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株について、デルタ株などと並ぶ「懸念すべき変異株」に分類すると発表した。他の変異株と比べても感染力が高い恐れなどがあるためで、名称は「オミクロン株」とした。

ワクチンの効果を低下させる可能性のある変異がある

この変異ウイルスには、ワクチンの効果を低下させる可能性のある変異があるという。

新変異株は「B.1.1.529」。ワクチン開発の基になってきた従来のウイルスとは大幅に異なるスパイクたんぱく質を持ち「デルタ株の2倍」(ジャビド英保健相)程度の変異を起こしている可能性があるとされる。

WHOで新型コロナウイルス対策の技術責任者を務めるバンケルコフ氏は25日「この変異ウイルスについてわかっていることは少ないが、現在、専門家が治療薬やワクチンの効果にどのような影響があるか、調べている」と述べました。

異例の多くの変異が生じており、これまでの例と「極めて明確に異なっている」と専門家は警鐘しています。

渡航制限の動き広がる

アフリカ南部からの渡航を制限する動きが広がっています。

イギリスは25日に新たな変異株が見つかった南アフリカやボツワナとその周辺の合わせて6つの国からの渡航を禁止すると発表しました。
EU=ヨーロッパ連合も26日加盟国に対してアフリカ南部地域からの渡航を停止するよう要請しました。
イタリアは過去14日間以内に南アフリカなど6か国に滞在歴がある場合の入国を禁止するとしています。
ドイツでも27日以降、南アフリカなどからの渡航はドイツ人が帰国する場合に限ると発表しました。
シンガポール保健省は26日、南アフリカなどアフリカ7カ国からの入国規制を強化すると発表した。

日本政府、新たな変異株受け南アなど水際対策強化

松野博一官房長官は26日の記者会見で、新たな変異株が確認された南アフリカなど6カ国に関し、水際対策を強化すると明らかにしました。

・入国者に対し、指定する宿泊施設で10日間の待機を求める。
・新たな変異株を南ア由来のベータ株などと同じ「特に対応すべき変異株」にも指定した。

一部の国に限って迅速に入国規制を強めることにした。
 対象は南アフリカのほか、エスワティニ(旧スワジランド)、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、レソト。英国は25日にこれら6カ国からの外国人の入国を禁止し、旅客機の運航を一時停止するなどの措置を発表している。

松野氏は会見で、新たな変異株について、「感染性が増している可能性があるとの情報や、ワクチンの効果が不明であるとの情報があることから、最大限の警戒をする」と述べました。

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