ファイザー製・モデルナ製ワクチンのどちらを選ぶ

ワクチン 経過と近況

接種するワクチンは会場で決まります

これからワクチン接種の予約をする人は、ファイザー製かモデルナ製のどちらのワクチンを打つかを選択することができます。実は使用するワクチンは、接種を行う会場によって違います。もしあなたがモデルナ製のワクチンを打ちたいと希望しているのであれば、モデルナ製ワクチンを扱っている会場を選ぶ必要があります。各ワクチンを扱う会場は次のようになっています。

ファイザー製ワクチンを扱う会場

ファイザー製ワクチンを扱う会場には、次のような会場があります。

  1. 病院や各医院
  2. 自治体が設置した接種センター
  3. 一部の大規模接種会場や職域接種会場

モデルナ製ワクチンを扱う会場

モデルナ製ワクチンを扱う会場には、次のような会場があります。

  1. 一部の大規模接種会場
  2. 一部の職域接種会場

接種するワクチンに特にこだわる人は、会場を予約する際にどちらのワクチンを扱っているか確認してから選択するようにしましょう。

2回の接種では同じ種類を打つ必要があります。異なる種類の接種はできませんので、基本的には2回目のワクチン接種も1回目と同じ会場で行うようにしてください。

ファイザー・モデルナ製を選択する留意点

効果に大差はありません

モデルナ製とファイザー製ワクチンは、とてもよく似ており、効果に大差はありません。

モデルナとファイザーのワクチンはともにメッセンジャーRNA(mRNA)という遺伝物質を投与する仕組みです。mRNAをもとに体内で対ウイルスのたんぱく質が作られ、新型コロナに対する免疫がつきます。大規模な臨床試験(治験)では発症を防ぐ効果がファイザー製で95%、モデルナ製は94.1%となっています。

なお、数日でmRNAは体内で分解され、ワクチン接種を受けた人の遺伝子には組み込まれません。どちらも安全なワクチンですので安心してください。

モデルナ製ワクチンは、たとえ余っても別な会場で使うことは出来ません

表からも分かるように、ファイザー製ワクチンは保存するのに特別な冷凍庫が必要となります。それに対して、モデルナ製は既存の医療用冷凍庫で保管することができます。解凍後の賞味期限もモデルナ製の方が長いです。

ワクチンを扱う側にとってはモデルナ製の方が扱いやすいと思います。しかし、モデルナとの契約で、一度会場に配布したモデルナ製ワクチンは、別な会場で使うことは出来ません。

モデルナのワクチン 一部に異物混入

モデルナの新型コロナウイルスワクチンの一部に異物が混入しているのが相次いで見つかり、厚生労働省は同じ工程で製造されたワクチンの使用を見合わせることを決めました。対象となるワクチンは合わせておよそ160万回分で、これまでのところ健康被害は報告されていないということです。

薬品に異物が混入することなどあってはならないが、スペインの工場で生産された製品の品質に問題があるようです。この点も考慮してワクチンを選択してください。

2回目の接種は、ファイザー製は3週間後、モデルナ製は4週間後

接種間隔はファイザー製は3週間、モデルナ製は4週間です。予約を取ったら、1回目・2回目の日時を忘れないようにカレンダー等にメモしておきましょう。

ファイザー製は12歳から、モデルナ製も12歳から

接種対象となるのはファイザー製は12歳から、モデルナ製も12歳からとなりました。

モデルナ社は米国の12~17歳の約3700人を対象にした臨床試験(治験)で、有効性と安全性を確認。追加のデータを同省に提出しており、厚生労働省の専門部会は問題ないと判断しました。

免疫ができるまでの期間

十分な免疫ができるのは、どちらのワクチンも2回目の接種を受けてからとなります。ファイザー製は約1週間、モデルナ製は2週間程度経ってから。

モデルナのほうがファイザーよりも副反応の頻度は高い傾向がある

モデルナのほうが副反応の頻度は高い傾向がある

どちらのワクチンも2回目の接種の方が1回目より強い副反応がでます。

両者の実施した治験の結果では、副反応はモデルナ製ワクチンの方が若干強く出るようです。これは、mRNAがモデルナの方が若干多いことが原因かもしれません。

特にモデルナでは、いわゆる「モデルナアーム」と言われる、ワクチン接種の後にやや遅れて(4~11日後)腕がかゆみを伴って赤く腫れる現象が0.8~3.5%に起こるようです。
これはファイザーではあまり見ない副反応です。

接種部位の痛みはほぼ全員に起きるるようで、接種する時には接種部位の痛みは覚悟しておきましょう。

発熱や頭痛、倦怠感などの大きく影響を与える副反応は翌日がピーク

副反応の症状は翌日がピークで、2 ~3日で治まります。もしつらい場合も、自宅にある市販の解熱鎮痛剤で十分やわらげることができます。

頭痛・発熱・倦怠感といった全身性の反応は接種翌日に発生することが多いです。この副反応も治験ではモデルナ製ワクチンの方が頻度が高い結果がでています。しかし、接種した翌日に症状が出ても自宅にある市販薬でおさえることができます。

厚生労働省は アセトアミノフェン がベターだが、 アセトアミノフェン 以外の成分の市販薬も服用できることを明示しています。市販されている解熱鎮痛薬で、ワクチン接種後の発熱や痛みなどに使用できるのは次の通り。

  1. アセトアミノフェン(エキセドリンバファリンプレミアムノーシンセデスなど)
  2. イブプロフェン(イブリングルアイビーナロンメディカルバファリンプレミアムなど)
  3. ロキソプロフェン(ロキソニンど)

イブプロフェンロキソプロフェン は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) なお、 アセトアミノフェン は、低年齢の人や妊娠中・授乳中の女性でも使用できるが、製品毎に対象年齢などが異なるので、対象を確認のうえ使用するよう注意を呼びかけている。

発熱や頭痛の症状が出た後であれば、何でも大丈夫です。「 アセトアミノフェン 」にこだわる必要はありません。

ワクチン接種の翌日、場合によっては接種翌々日も含め、あまり予定を入れないほうが安心かもしれません。特に1回目の接種後の副反応が目立った方は、2回目の接種の翌日は十分休息をとれる環境であるほうが無難でしょう。

なお、こうした副反応は65歳以上の高齢者では頻度がやや低いです。

新型コロナワクチン接種後のアナフィラキシー

アナフィラキシーは女性に多い

両者の治験では、100万回あたりファイザー製ワクチン4.7回、モデルナ製ワクチン2.5回でファイザー製ワクチンがモデルナ製よりも高い頻度となっています。

米国でのデータによれば、新型コロナワクチン(mRNA型であるファイザー社製およびモデルナ社製)接種後のアナフィラキシーは、女性にほぼ限って生じています。

逆に、アメリカの有名病院における約65000人のワクチン接種(内訳はファイザー社40%、モデルナ社60%)後の副反応の報告です。これによりますと、アレルギー反応はファイザー社で1.95%、モデルナ社で2.20%とモデルナ社が若干頻度が高いという結果でした。死亡した人はいませんでした。

日本ではファイザー製ワクチンのアナフィラキシーが欧米の報告よりも多い

ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチン接種後のアナフィラキシーが日本では欧米の報告よりも多いことが注目されています。
日本では最初に医療従事者にファイザー社製ワクチンが接種されてました。接種を受けた医療従事者約17万人のうち7人にアナフィラキシーが発生したというのです。そのほとんどが女性でした。

重篤な呼吸器障害あるいは循環器障害(低血圧)を伴う急性アレルギー反応がアナフィラキシーと言われていますが、そのとらえ方が海外よりも日本の医師の方が敏感にとらえていることが原因と考えられます。

以上から、どちらのワクチンが アナフィラキシーの頻度が高いと言い切ることはできません。

新型コロナワクチンが他の薬剤に比べてアナフィラキシーの頻度が高いというわけではない

アナフィラキシー 症状が出る事例は極めて稀で、新型コロナワクチンが他の薬剤に比べて突出してアナフィラキシーの頻度が高いというわけではないようです。また、 アナフィラキシー の症状が出ても適切な治療を行うことで症状を抑えることが出来ます。現時点で、 アナフィラキシー が原因で死亡者が出たと言う事例はありません。

新型コロナワクチン、デルタ株にも効果を発揮

日本でのワクチン接種は医療関係者に引き続き高齢者を優先して実施しています。高齢者の接種では、すでに1回目の接種が89%、2回目の接種が85%完了しています。

大阪府ではワクチン接種を完了した人でも感染した事例はあるが、重症化・死亡者0人

この表は、大阪府の3月1日から8月15日までに感染を確認した人で重症化・死亡した人の患者の人数と割合を表しています。8月15日までの時点で、大阪府ではワクチン接種を2回接種し、十分に抗体が出来た14日過ぎた人が陽性と判定された人は全体の0.38%で重症化した人も死亡した人もいませんでした。多くはファイザー製・一部モデルナ製のワクチンを接種していますが、どちらも高い効果を持たなければこれほどの良い結果は出ません。

高齢者のワクチン接種が進むにつれて、高齢者の感染確認者数は、デルタ株が猛威をふるっているにも関わらず大幅に減少しました。この事実により、日本人にとってファイザー製・モデルナ製両ワクチンともデルタ株に有効であるという結果が出ています。

「恥を嫌う」「人に迷惑をかけない」等の価値観を強く持つ日本人は、疫病に対する対策でも海外の人とは大きく違います。ワクチンに関する様々な情報や研究結果が報道に関しては、海外の研究内容が日本人に当てはまらないこともあります。

所属意識・共同体感覚が強い日本人では、ワクチン接種後も感染対策を守る傾向が強く、ワクチン接種と対策の相乗効果が出て、新型コロナウィルスワクチンの接種効果は海外より高いようです。

両ワクチンとも効果はほぼ同じ、日常生活を取り戻すためにどちらかのワクチン接種をしましょう。

ワクチンに関しては、中国やロシアを起源とする嘘の報道・嘘の情報が、テレビ・新聞・ネットで大量に流れています。自国を有利に導くために、日本のワクチン接種を妨害し、コロナ対策を失敗に導きたいのです。騙されてはいけません。私たちが日常生活を取り戻すためには、国民の多くがワクチンを接種する方法が最も効率的です。

デルタ株が猛威を振るう中で、免疫を獲得しないで社会生活することは自殺行為と言えます。

ファイザー製ワクチンもモデルナ製ワクチンも効果・副反応もあまり変わりがありません。モデルナの方が副反応の頻度が高い、逆に、ファイザーの方がアナフィラキシーの頻度が高いと言う治験結果が出ていますが、実際は、測定誤差の範囲程度の違いにすぎません。

気休め程度ですが、ワクチンの選択は次のように判断してください。

  • 副反応が気になる方は、ファイザー製ワクチンを選択しましょう。
  • アレルギー・アナフィラキシーが気になる方はモデルナ製ワクチンを選択しましょう。
  • どちらのワクチンでも構わない方は、交通の便のいい自宅に近くの会場を選ぶようにしましょう。

ファイザー製・モデルナ製両ワクチンとも 重症化を防ぐ高い効果を発揮します。あなたにとって接種したいワクチンを決め、最も都合の良い会場を予約してはやめに接種するようにしてください。

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